若い世代に産むことを期待???
浦安市の成人式。市長の祝辞のニュースで、ザワザワしていますね。
はい、私もザワザワしまくりましたけれど・・・。
成人式の祝辞で、「人口減少のままで今の日本の社会は成り立たない。若い皆さんにおおいに期待をしたい」などと発言した。
「これまで結婚適齢期というのはあったが、少子化で日本産科婦人科学会(日産婦)は出産適齢期ということを若い皆さんに伝えようと努力し始めている。18〜26歳を指すそうだ」などと述べた。
式典終了後、記者団に「(少子高齢化で)どれだけ若い人たちが大変な時代を迎えるか、新成人が次の時代を考えなくてはいけないということで率直に伝えさせてもらった」「産まなければ人口は増えない」と語った。
炎上しそうな発言を… pic.twitter.com/pUdAYy0cbM
— いえなが@通勤電車内モデラー (@ienaga045) January 11, 2016
何でこういう方向になるのかなぁ。
しかもなんで成人式で言っちゃうかなぁ。
少子化問題を絡めて、あたかも正論を振りかざし、”結婚して子供を”みたいな圧力。振りかざしている当事者は”自分正しいこと言ってる!”って満足するんだろうな。
まさにクソバイス。
(職場とか親戚とか身近な存在にいると本当に厄介だよね。自分の過去のことまで思い出されてしまって、過剰に反応してしまったよ・・・。)
浦安市は少子化対策を頑張っているのだろうからこそ、祝辞が残念に感じてしまった。
このニュースを聞いて最初に私が思ったことは、
若い世代におおいに期待って何だよ!てこと。
次の世代に背負わせる感覚。
そうじゃなくて、
若い皆さんが、産みたいと思える社会、産める社会を作っていきます!っていう視点での話だったらよかったのにな。
当事者は、いろいろ考えているからこそ産まない・産めない状況かもしれないでしょ。まるで、若い世代に丸投げしてる意識が透けて見えてしまって、ザワザワした。
さらにネットの声でもザワザワ。
私が反応してしまったのは、このニュースを受けて、
”特に女性は頭に置いておかないと・・・”みたいなご意見があったこと。
少子化、妊娠・出産、出産適齢期、なんて話題になるとどうしても”女性の問題(女性がしっかり考えないと!みたいな)”であるかのようなイメージがついてまわってくるんだよね。
確かに出産は女性しかできないことだろうけれど、大前提の妊娠するかにおいては女性がいくら努力しようが、知識を持っていようが、(ブライダルチェックなどの)対応をしていようが、1人の力で妊娠できるわけないしょ。しかもその後の子育てを考えれば、性別問わず向き合っていかなければならないでしょ。
こういうニュースを耳にするたびに、妊娠・出産に関して、
私の問題だと思い込んでしまう女性と、他人事感覚の男性という構造がどんどんつくられてしまう可能性があるんだよなぁ、と感じてしまう。
いざその時になって、一緒に考えよう(念のため検査を受けてみよう)って話題になると・・・
「ずっと独身でいるつもり?/おかざき 真里」より。このシーンが突き刺さる。 pic.twitter.com/ARhlS8cGlc
— うさ (@asuka_repro2) January 8, 2016
・・・こうなる場合もあるという。ひどいわぁ。
こういうことは、夫婦間(子供を望む男女間)の密室のこととされるから、なかなか問題として上がってこないんだよ。
全体的な政策として、産むことを期待するような社会になるのであれば、それ以外の選択をした人、それ以外の選択をせざるを得なかった人を排除するような雰囲気を作ることにつながりかねない。
私もけっこう、肩身が狭いって泣いてきたからなぁ。
こういう話題は、ザワザワしてしまう。
ちなみに報道ステーションで取り上げられたみたいだね。
私も番組を見ておけばよかったな・・・。
報道ステーション。松崎秀樹浦安市長「出産適齢期は18-26歳」。中島岳志さん「出産だけに限定するのではなく、多様な選択ができるように」。 pic.twitter.com/5dIY4pmfG1
— YK(FBはKoji Yamanaka) (@YK49150270) 2016, 1月 11
報ステ、中島岳志氏が、浦安市長の「20代が出産適齢期」発言を批判して、人口政策には子どもを作れない/作らない人や性的マイノリティへの配慮が必要とコメント。フーコーの「性の歴史」を紹介して労働力だけのための子作りが近代と説明、さらに渋谷の同性パートナーシップ制にも言及した。すごい。
— 伊藤悟 (@satoru_hyotan) 2016, 1月 11